2002/9/26-2003/9/26
ユビキタス日本語化プロジェクトが一部で好評だったのと、お仕事の関係で、第三弾。
2003年4月より、特定機能病院と研修指定病院に、患者アドボカシー( patient advocacy )の設置が義務付けられるそうです。そうではなくて患者相談窓口との説もありますが。。。
アドボカシーを日本語で言うと??
どうも環境・人権分野でよく使われていますが、その場合は「声を大にして訴える」という意味が多いようです。
医療分野では、やはり権利を擁護して代弁することでしょうか。
advocacy 主張,弁護,支持,擁護;唱道
advocate (名), advocates 主張者,支持者,代弁者,仲裁人
advocator 主唱,唱道,擁護している人.
(アドボケイトには動詞と名詞がありますが、アドボケーターやアドボケイターは名詞のみです)
その他の関連する日本語
助け船、佑助・祐助、賛助、幇助
『新版 社会福祉用語辞典』では「権利擁護」と訳しているようです。
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前回はマサチューセッツ総合病院(MGH)の「患者アドボカシー室」について紹介した(繰り返しになるが,患者アドボカシーとは「患者の味方となってその利益・権利のために闘うこと」であり,闘う人のことをアドボケイトと呼ぶ)。MGHでは患者アドボカシー室と呼ばれているが,患者の苦情に対応してその解決に当たる担当者は,一般には患者代理人(patient representative)と呼ばれることが多い。
患者代理人制度
アメリカ病院協会(AHA)から「患者のために−医療における消費者アドボカシー」という本が出ているが,これによれば,患者代理人制度が誕生したのは,1966年,ニューヨークのマウント・サイナイ病院であったという。
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最近もある原稿で書いたのですが、私は「患者アドボカシー室」は、「患者の権利支援室」でいきたいと思います。権利擁護でもよいのですが、ドアに「患者の権利擁護室」と書いてあると、ちょっと入りにくい感じがしませんか。
アドボカシーだけなら、私も「権利擁護」を支持したいと思います。
患者アドボケイトは、「患者代弁者」でいきましょう。患者代理人でもよいかもしれませんが。
2003年9月26日追加
李啓充さんの本に取り上げられているThe Mount Sinai Medical Centerに6月から来ていますが、最近日本の専門家を案内してPatient Representativeの小部屋を訪れ、この道25年の女王にお話を聞く事ができました。
ダン・グッドレイ「障害モデルにおける自己擁護の位置づけ」について
政策と障害者のエンパワメント(権利推進と訳してます。いいですね)
患者中心の医療をめぐるバイオエシックス・アドボカシーの可能性(早稲田大学人間総合研究センター )
生命倫理講義2001「 医療事故と患者アドボケイト」(四日市大学牛島研究室)
患者アドボケイトシステムの構築(山口県立中央病院)
ペイシェント・アドボカシー −21世紀の医療のキーワード(木村利人 早稲田大学人間科学部人間健康学科教授)
製薬協の広報誌『カプセルNo.69 特集 患者中心の医療中心の医療』 より
医療安全対策のための医療法施行規則一部改正について
2003年4月から特定機能病院と臨床研修指定病院に患者相談窓口の設置を義務づけたものです。
HCRM研究会
第12回研究会「患者アドボカシ−室に期待される役割とは?」